※(特注レンズを除く)単焦点セットの場合です。
そこでっ!
遠用メガネで近くを見ようとすると、ピントを合わせようと水晶体は大きく膨らみ、毛様体に付加がかかる。
メガネの度数を変えることで水晶体はそれほど膨らむ必要はなくなり、毛様体の負担を減らすことが出来る。
遠方用メガネ(例えば視力1.0以上のメガネ)を装用して近くを見ると、近くに焦点を合わそうとして水晶体は膨らみます。近くを長時間見ることで水晶体の膨らみを維持しようとその周辺の筋肉も過度の緊張を強いられます。
筋肉は元々縮みやすく、伸びにくいという性質があります。近くを長く見たあと目線を遠くに移しても焦点がなかな合わないのはそのせいです。
(近視の方の場合)メガネの度数をやや弱くすることで、過度に水晶体やその周辺に緊張を強いることなく、近くに焦点を合わせることが出来ます。スマートフォン等の普及により、知らず知らずのうちに詳細で膨大な情報を近くで見る機会が多くなっています。
仕事や家事、遊びやレジャー、起きている間は目は活動を続けますから日ごろからなるべく目にストレスを与えない、疲れを残さない工夫が大切になってくると思います。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。ホームページ製作担当の『徳谷(とくや)』と申します。
「強く合わすともっと悪くなるから度数は弱めにしておいて下さい。」
お子さんのメガネをお作りする際に保護者の方からそう言われることは少なくありません。
実は近視が進行する理由に関して現在ハッキリとわかっていませんがアメリカのオハイオ州立大学が行った臨床データによりますと、①近視の進行を抑制するには屋外での活動時間が長いほうが良いのではないか、②
眼の中での焦点の合い方、これは従来の『網膜に焦点を合わせようする運動が目に何か悪い作用を与えている』という考え方ではなく、『光学的に網膜手前に焦点がある、という状態が近視をさらに進行させる要因ではないか』という2点が最近特に注目されています。②に関してもう少しお話を続けますと、実際の臨床データにおいても度数を弱く合わせたメガネを使用することは近視の進行を遅らせることはなく、むしろどんどん進行してしまうという結果になっています。
余談ではありますが、多焦点レンズのメガネ、あるいはコンタクトで近視の進行が抑制された(多焦点メガネ約18%、多焦点コンタクト約50%)というデータがあり、このことから常に網膜上に焦点が結ぶ状態を維持することが近視の抑制には重要なのではないか、と考えられている訳です。(※児童を対象にしたデータです。)
以上のことから少なくとも『弱度数(低矯正)のメガネで近視の進行を抑えることは出来ない』という事がかなり確実にわかってきたということです。
現実的にはいきなりビシッと合った度数はしんどく感じるお子様もいらっしゃいますので、1つを少し弱めに作成、もう一つはピッタリ合った度数に作成し、最初は弱めのメガネで使い始め、慣れたらすぐに良く見えるメガネにかけ替える、という方法も当店ではおすすめさせていただいています。
16歳以降はだんだんと調節力(ピントを合わせようとする能力)が衰えていきますので社会に出て仕事に就くころには全員がある程度の老眼になっていると言っても過言ではありません。特にデスクワークが多い人、スマホを多用する人には度数別の『メガネの使い分け』をおすすめするのですが、今回はそういった大人の方ではなく、『お子様』に弱めの度数は少し注意が必要!というお話でした。